【沖縄県の企業】沖縄銀行について徹底分析!強み・弱みや事業内容、年収・就職難易度

今回は、地方銀行での就職を考えている、沖縄県で就職・Uターン就職がしたい、企業研究に力を入れているといった学生さんに向けて沖縄県を代表する3大銀行のひとつである沖縄銀行を紹介していきたいと思います。

会社概要

「沖縄銀行」沖縄県民なら誰もが知ってますよね!よく沖縄に旅行に来られるって方も知っている方いらっしゃるのかなと思います。
では、沖縄銀行とはいったいどんな企業なのかという疑問を徹底解説していきます。

会社概要

まず、株式会社沖縄銀行とは、沖縄県那覇市久茂地に本店を置く地方銀行で、現在はおきなわフィナンシャルグループの完全子会社となっています。
2021年の10月1日からおきなわファイナンシャルグループとして地域に根ざした「金融をコアとする総合サービスグループ」として新しく体制を整えたんですね。

商号株式会社 沖縄銀行
英語表記The Bank of Okinawa,Ltd.
本店所在地〒900-8651 那覇市久茂地3-10-1
電話098-867-2141(代表)
設立1956年6月21日
創業1956年7月10日
資本金227億25百万円
代表者山城 正保
従業員数1,167名(2021年3月末現在)
店舗数65店(県内60店・県外1店・出張所4店)
引用元:沖縄銀行ホームページ

おきぎん本店は那覇の国際通り近くにあるんだ!

企業理念

地域密着・地域貢献
“おきぎん”は「地域に密着し、地域に貢献する」ことを経営理念として掲げ、地域社会の発展に寄与することを大きな使命とし、地域社会と共に成長してきました。今後も一貫してこの姿勢を基本とした経営理念をもとに行動します。

めざす銀行像
People’s Bank ピープルズバンク
〜県民を一番愛し、一番愛される銀行〜

 いかなる経営環境にも順応できる経営体質を培い、お客様に親しまれ、信頼される銀行を目指してまいります。

業務内容

銀行業務全般

⇒営業店における窓口業務(預金・融資・外国為替)、個人渉外(金融商品の販売、ファイナンシャルサービス)、法人渉外(企業経営に関するコンサルティング業務)。

⇒本部における営業推進、商品企画、証券国際、融資審査、経営企画など。

引用元:リクナビ2023

銀行全体の組織では営業店本部に分かれていて、営業店の組織は、営業班と融資渉外班、国庫に分かれています。これらを詳しく紹介していきます。

営業店の業務

営業班預金為替外貨取引に関する窓口事務及び窓口から派生する事務を行い、クイック事務とスロー事務に区分されるみたいだよ!

営業班
クイック事務:単純出入金、振込、税金、両替の窓口事務及び後方事務。
スロー事務:各種預金の新規、解約、為替取引や各種相談の処理。

テラー係
預金の出入金や、振込、両替、公共料金などの受注事務並びに預金商品など等の説明やセールスを行う。

預金相談係
各種預金の新規・解約の相談や諸届書の受付事務並びに預金商品などの説明、セールスを行う。

外国為替係
外国通貨(ドル現金等)の両替やトラベラーズチェック(旅行小切手)の販売、外国への送金などを行います。また、貿易に関わる取引のお手伝いや外貨預金等外国為替商品の説明、セールスを行う。

後方事務係
振込や代金取立、公共料金に関する事務処理の取りまとめや伝票の管理等を行う。

融資渉外班は、融資の信用調査新規開拓、取引先との関係性を深めながら預金・融資・外為に関する相談稟議書の提案債権の管理などを行うんだ。

融資渉外班

企業係
法人・営業性個人のお客様を担当し取引先の財務分析、業況調査、融資書類の作成を行う。

渉外係
営業店舗周辺の地域の個人のお客さまを主に担当し、資産運用やローン、預金商品等のセールスを行う。

保全係
法人・営業性個人・個人融資先のお客さまの業況等の実態を調査し、返済条件等の変更や催促、法的手続きを行う。

融資係
個人ローンの相談、受付、融資書類の作成や法人先への融資実行、返済期日や債権書類の管理を行う。

国庫

日本銀行代理店(コザ支店、八重山支店)に配置し、日本銀行代理店業務を担当。

本部の業務(各部紹介)

次に本部の各13の部署と業務の内容を紹介していくよ!
銀行の業務ってこんなに沢山あるんだね。

リスク管理部
リスク管理に係る組織統括並びに基本方針等の策定に関する事項、金利リスク・オペレーショナルリスク等、各カテゴリ毎のリスク管理統括を担当。また、マネロンテロ資金供与等記入犯罪対策やコンプライアンス・法務リスクの統括、リーガルチェック、法務相談及びコンプライアンス研修などを行う。

証券国際部
マーケットでの有価証券(債券、株式、投資等)投資による資金運用・管理業務、銀行全体の資金繰り管理(円貨・外貨)、国際取引(貿易、送金両替、為替予約等)の企画・推進・管理業務、投資信託・国債の管理、コンプライアンス及び証券仲介に関わる業務を行う。

デジタル事業部
当行におけるキャッシュレス関連サービスに関する企画・推進を担当。スマートフォンや事業者決済端末推進によるデジタルバンキングの拡大、オープンAPIやICTを活用した対外連携、調査研究等に関する業務を行う。

融資部
融資業務における信用リスク管理形態の整備及び与信ポートフォリオの管理、融資業務の研修、延滞債権などの管理に関する業務の企画・統括などを担当。延滞債権の本部集中管理など営業店事務のサポートも行う。

事務部
事務全般を統括し、営業店事務の管理、研修指導や商品の事務取扱、ダイレクトバンキングサービスに関する事項の企画、立案を担当。各種業務の本部集中・代行処理や預金相続事務等の手続き相・受付を行うなど営業店の支援も行なっている。また、定期的な営業店臨店や事務センター及び債権書類センターでの事務チェック・指導を行う。

システム部
コンピューターシステムの企画や開発・運用に関する業務や、情報システムに係る最新技術の調査・研究、情報セキュリティ対策の立案、職員向け研修に関する業務等を担当。開発されたシステムを安定的に維持・管理していく業務を行う。

総合企画部
経営の基本方針や経営計画の企画・立案、主要施策の統括・管理、決算事務、総合予算の企画・立案を担当。また、立案された経営計画に基づく銀行全体の収益管理、対外報道及びディスクロージャー誌等の発刊、株主総会事項、防火・防犯・防災・警備に関する事項などを総務業務全般を担当している。また、持続可能な社会を創造していくため、SDGsに関する施策・取り組みを行う。

人事部
職員の採用や人員計画の策定、異動、昇格、人材育成のための教育や研修を担当。職員の賃金、退職金、福利厚生、社会保険、就業規制、労働安全及び労働衛生に関する事項など、行員が安心して働ける環境づくりを行う。また、働き方改革の取り組みとして、従業員満足の実現に向け、各種評価制度を含む人事制度を構築している。

営業推進部
営業全般を統括し、営業店の業務推進に関する企画・支援・管理指導を担当。また、CS(顧客満足)向上施策など多彩な業務を行う。管轄するローンFPステーションは、住宅ローンなど生活密着型ローン全般の窓口として相談、受付、稟議作成、営業店稟議支援業務を行う。

法人事業部
法人営業に関する専門部署であり、県内のグループ企業、各営業店の大口企業への融資・管理を担当。中小企業診断士が多く在籍し、企業の経営改善支援、事業性評価などコンサルティング業務も行う。また、M&A業務や医療分野への支援、ビジネスマッチングにも力を入れている。

審査部
融資業務を統括し、信用供与手法の企画、貸出審査、信用リスク管理等、融資業務プロセスの構築全般を担当。融資事務コスト削減に向けた業務プロセス再構築にも取り組んでいる。

業務革新部:業務革新に関する基本計画、施策の統括・管理を担当。生産性の向上に向けた本部及び営業店の業務見直し、改善策の企画、立案、実施、検証を図りながら業務効率化に向けた支援を行う。また、環境変化に対応する経営資源配分に向けた取り組みを構築。

監査部
本部、営業部、グループ会社の内部監査基本計画の作成・実施及び資産監査の計画実施を行う。内部監査では、事務処理方法や事務手順の正確性を検証したり、各本部へ事務管理態勢の改善を提言することで、事務事故の未然防止および事務処理水準の向上に努めている。

営業店においては、主に預金・融資・渉外業務を中心としたすべての業務を行なっていて、本部各部においては、専門的な業務に従事してるんだ!

沖縄銀行の取り組み

研修体系

行内研修として土曜日に通信講座・検定試験・公的資格取得(1級FP技能士/CFP/証券アナリスト/中小企業診断士等)の資格の講座が開催されています。

行外研修(県外、国外)全国の地方銀行に勤務する行員が参加する研修(地銀協研修)を通して交流、情報交換ができ、自己のスキルアップができます。

また、中小企業診断士を目指す行員は中小企業大学校派遣制度など多彩な県外研修があります。さらに、台湾や香港にて長期研修(海外トレーニーなど)にも挑戦できるステージを用意しております。

業務に必要な資格を取れるサポートが十分に整っているね!これらの資格は自分が暮らす上で持っているだけでも為になりそうだね。

SDGsや各種認定・認証

おきぎんでは就職活動応援プロジェクトとよばれる新型コロナウイルス拡大防止期間で影響を受けている学生の皆さんを応援したいと就職活動グッズのリユース活動を実施したり、「業界・企業研究・試験対策」などを行う学生に対して就活応援スペースとして情報共有する場を提供したりとSDGsに関わる社会活動を行なっています。

また、2020年時点で育休取得率が100%となっており、女性管理職の割合も大企業には及びませんが、政府が提言していた30%にどんどん近づいていて、えるぼし認定沖縄県の人材育成企業制度の認証などもされています。

引用元:リクナビ2023

最近話題になっている女性活躍やSDGsなどにも積極的に力を入れているんだね

沖縄銀行の強み・弱み(SWOT分析)

SWOT分析のフレームワークを使って企業を取り巻く外部環境と内部環境を4つの要素で要因を分析をしてみました。

強み:Strength

  • 県内大手のネームバリューとブランド力がある。
  • 高度資格取得の励行や土日の細やかな研修での人材育成の高さ
  • 県内大手の銀行であることから継続的な利息収入なども含め安定している
  • 女性活躍を推進しており、手厚い福利厚生で離職率が圧倒的に少ない

弱み:Weakness

  • 推進項目が多く、現場の疲弊を招きやすい
  • 本部から与えられるノルマの数が異常に多く、達成が難しい。
  • 二番煎じ感や競合と比較してアピール力が無く、個人シェアでは差が開いている。
  • ホームページや新聞などのニューリリースが行員が知るよりも先に載っている
  • 安定感があるが実力より年功序列
  • 行暦が長く、伝統のある企業が故に組織としての意思決定に時間がかかるので、スピード感が求められる現代社会にマッチしていない。

機会:Opportunity

  • フィンテックを推奨しており、顧客向けにITを活用したアプリの開発銀証連携など生き残るために積極的に新しいものを取り入れようと努力している。
  • フィンテックに注力し、システム化が進んでいて事業効率化により店舗規模の縮小を対策。
  • 商社「みらいおきなわ」を設立。金融の枠に留まらず、銀行に蓄積されたノウハウ等によりグループ企業の増強を含めて多角化を目指している。

脅威:Threat

  • 地方銀行の経営は厳しい状況であり、銀行の3大業務(預金・為替・融資)ではほとんど稼げなくなってきている
  • 投資信託や保険といった預かり資産に力を入れているが、セールスは厳しく業績が良くない
  • ゆくゆくは、地方銀行の統廃合が沖縄でも起こりうるといわれている、県内の競合だけではなく県外の銀行資本にも対抗できる実力が問われる。

外部環境に関しては有価証券報告書や四季報、内部環境に関してはOpenWorkなどの口コミサイトで実際に働いている社員さんの声を参考にしたよ。

気になる年収・福利厚生

口コミサイトなどと比較してみると若干数字にバラつきがありますが、沖縄銀行の平均年収は有価証券報告書によるとこうなっていました。

平均年収:555万6000円

労働条件

初任給
(大学・大学院卒)・・・・215,000円
(短大卒・専門学校卒)・・・169,000円
(高校卒)・・・・・・・・・161,500円

勤務時間
8:30〜17:00

勤務地
本店及び支店

諸手当
家族手当・通勤手当・時間外手当・勤務地手当・資格手当など

福利厚生
各種社会保険・従業員持株制度・財形貯蓄制度・団体保険加入・育児・介護休業制度度、ボランティア休暇制度・半日休暇制度・裁判員休暇制度・個人面接制度・ライフプラン休業など。

昇格
年1回(7月)

賞与
年2回(6月/12月)

休日・休暇
完全週休2日制・祝祭日
年次有給休暇(初年度10日/次年度15日/勤続4年以上20日)
連続休暇・シーズン休暇・記念日休暇・特別休暇・リフレッシュ休暇

就職難易度(勤務地・採用・選考)

配属勤務地

主な勤務地は沖縄本島だけど、支店は東京・宮古・石垣にもあるんだね
また、転勤や異動については制限はないんだって!色んな経験ができそうだね

採用倍率や学歴フィルター

沖縄銀行の採用倍率は非公開でしたが、昨年度の採用人数とリクナビのプレエントリーから計算して推測してみたところ約55倍でした。

ホームページの採用人数を見てみると2023年度の大卒採用は終了していて、短期大学・専門学校を卒業見込みの採用人数が5人となっていました。

2024年度の採用情報はまだ発表されていませんが、沖縄県内の人気企業ということもあり高いんじゃないかと予想されます。ちなみに2023年度の新卒採用(大卒以上は31〜35名)でした。

引用:沖縄銀行採用情報

採用実績校

青山学院大学、朝日大学、亜細亜大学、大阪経済法科大学、大阪産業大学、沖縄キリスト教学院大学、沖縄国際大学、関西外国語大学、関東学院大学、九州大学、九州大学大学院、岐阜聖徳学園大学、慶應義塾大学、高知大学、埼玉大学、静岡大学、下関市立大学、信州大学、城西国際大学、上智大学、成蹊大学、聖心女子大学、専修大学大学院、玉川大学、中央大学、筑波大学、津田塾大学、東海大学、東京国際大学、同志社大学、名古屋大学、フェリス女学院大学、福岡大学、松山大学、名桜大学、明治学院大学、明治大学、山口大学、横浜国立大学、立命館アジア太平洋大学、立命館大学、琉球大学、早稲田大学
全国の国公立・私立大学

引用元:リクナビ2023

このデータを見てみると学歴フィルターはないみたいだね。ここに載っている以外にも専門学校や短期大学からの採用もあるらしいね

選考フロー

沖縄銀行の選考フローはこのようになっています。

エントリー
 ↓
書類選考
 ↓
適性検査
 ↓
面接試験
 ↓
内々定

内定獲得のための必須対策

まずは第一次関門の筆記試験対策が重要となってきます。

沖縄銀行では適性検査の筆記試験としてSCOAが出題されます。SCOA参考書などを活用して早い時期から対策に取り組むことで焦らずに済みます。

沖縄銀行の内定者の先輩方がSCOA対策として使用していたオススメの参考書がこちらのリンクから購入できます。半年ほど前から取り組めば、余裕を持って1次試験に挑めるでしょう!

また、自己分析や面接対策についてもキャリア支援課などでアドバイスをもらうなどしてしっかりと対策を行うことが重要になってきます。

終わりに

今回の記事では沖縄銀行について紹介してみました。

「沖縄銀行」では持続可能な社会の実現に向け本業に加えて、グループ経営理念である「地域密着・地域貢献」を実践し、気候変動等の環境問題、公正な取引等の社会問題に取り組みがらも、地域社会価値、経済価値の向上を図る持続可能な経営を目指していることがわかりましたね。

銀行業界の先行きは今後さらに厳しくなってくると予想されていますが、移り変わりの激しい時代の変化に柔軟に対応しながらさまざまな対策を取りつつ、これからも沖縄の未来を担ってく存在であり続けてほしいですね!

ここまで読んでくださってありがとうございます。
銀行3大業務の(預金・為替・融資)以外にも沢山の業務を行なっているなんて知らなかった〜!

次の記事では沖縄の財閥サンエーについての紹介しようと思います。

この記事以外にも沖縄県の大手総合スーパー「サンエー」についてもこちらで詳しく紹介していますのでよかったらご覧ください!
https://anoki-blog.com/corporate-analysais-san-a/